自分の仕事が大きく分類すると何に属するのか?それを理解する事で業務への理解が進む事があります。
折衝業務という言葉は、営業などと比べるとあまり聞きなれないかも知れません。
私もそうでしたが、転職活動をしている中で「へ〜自分の仕事って折衝業務なんだ」と気づいたくらいです。
自分の仕事が折衝業務だと分かって一気に意味がわかり、意義が持てるようになりました。
そして折衝業務の経験で知らず知らずのうちに力がついていた私は、転職活動でその経験をアピールでき年収100万円アップを実現できました。
現状に不満がある人、将来に不安がある人の参考になれば幸いです。
折衝業務とは?
折衝業務という言葉を意識することは普段あまりないかもしれません。
ですが、そもそも世の中の多くの業務は、折衝業務と言っても過言ではありません。
折衝(せっしょう)とは、利害の一致しない相手と、問題の解決に向けて、話し合いなどの手段によって駆け引きすること。双方が納得できるように互いの要求をすり合わせ、落とし所を探り、折り合いを付ける、そうした営みと解釈される。(weblioより)
https://www.weblio.jp/content/%E6%8A%98%E8%A1%9D
つまりすり合わせ仕事、落とし所を見つける仕事と言い換えられます。
折衝業務の大変さ
- 周りに振り回される
折衝の仕事は、板挟みにあう仕事です。
常にAとBが異なる利害関係にあり、その間に立って橋渡しをする役割です。
現場と経営層との間に挟まれるのも折衝ですが、一般的にはそれは折衝業務とは言いません。
一般的には商社などメーカーとユーザーの間に入る存在で、業務自体が折衝していく仕事のことを指します。
- ストレスが大きい
AとBそれぞれお互いの立場を好きなように主張するから、間を取り持つ人間は大変です。
みんな自分の主張をするだけであれば楽なのですが、それではビジネスが回っていきません。
ストレスは大きいですが、社会を回すにはとても重要な役割と言えます。
折衝業務がデキない人の特徴
- 自分の意見を持てない、押し通せない
意志が弱い、自分がない、自信がないなど、周りの意見に左右されやすいと自覚がある人は
折衝業務を苦手とする傾向があります。
そもそもAの立場で考えたらAが正しいし、Bの立場ならBが正しいのです。
AもBも正しい状況でどちらかに一方の肩を持つと、必ずもう一方からよく思われません。
それどころか、会社間であれば取引が解消されたり、成績が悪くなる恐れもあります。
- 視野が狭い
問題を解消しようとするあまり、その問題ばかりに集中して視野が狭いままでいるとどんどん袋小路に迷い込んでしまいます。
一つの考えに固執し、別の見方ができない人は、適切な妥協点を見つけ出すのが難しいと言えます。
折衝業務がデキる人の特徴
- メタ認知能力が高い
AとBの異なる利害の落とし所、妥協点を見つけることがまずは求められます。
そのためには状況を俯瞰してみる能力、つまりメタ認知能力が高くなければ見ることができません。
「Aはこういう立場でこういう主張をしている」「Bはこう」
と、それぞれの状況を客観的に見て正確に捉えることから始まります。
- 論理的に物ごとを考えられる
俯瞰して状況を眺めたら、お互いの考えの異なる点をピックアップして、
その中に共通点を見出さなくてはなりません。
「Aはこう言っているが、別の見方でこう考えられるんじゃないか?」
「Bの主張をA寄りで考えるとこう考えられないか?」
そうやっていろんな角度から見直すことで、妥協点に近づける論理の組み立てをしていきます。
そこから最も妥当と考えられる方法を論理的に考えて導き出す必要があります。
- コミュニケーション能力が高い
AとBの妥協点を導き出すことは、ロジカルな人ならできると思います。
でもここまでだと折衝業務とは言えません。
折衝なので、妥協点に落とし込まなくてはならないのです。
Aに対してとBに対して、妥協することにそれぞれ納得してもらうように説明していく必要があります。
折衝業務が上手くいくコツ
- 出来事をありのまま受け止める
主観や思い込みが強い人にありがちなのですが、「これは正しい、これは間違っている」とジャッジしがちな人は柔軟に考えて妥協点を見つけることが難しいです。
AもBも正しいのだから、大事なのは現実的にどう落とし込むかだけで、それぞれの正しさは問題ではありません。
しかし「正しい、間違ってる」に執着する人は、その先に考えを進めることでできないのです。
正しいとか間違いとかをジャッジせず、つまり何も先入観を持たず、自分の感情を切り離して淡々と目の前の出来事を受け止めて見ることが大事です。
「Aはこういう立場でこういうことをしたいと思っているから、こう言っている」と淡々と分析する。
そうしてロジックを進めていき答えまで行き着かせる事が大切です。
- 自分自身をありのまま受け止める習慣を持つ
これは普段に自分自身に対する接し方から関わってきます。
上記の出来事にいちいち良い悪いのジャッジをする人は、自分自身に対しても無意識のうちに良い悪いのジャッジをしている可能性が高いです。
「仕事がうまくいかなかった自分はダメだ」「あの人はこういう人だからダメだ」
ジャッジしたがる人というのは、レッテルを貼ることで安心したいとか、自分よりダメな人を作ってその人より優位に立ちたいという心理が働いています。
要は、常に人と比較して一喜一憂したり、周りを見て自分の考えを決めるような人のことですね。
一方で、自分のことを完全に受け入れられている人は、比較したりする必要がありません。
なぜなら、うまく行ってもいかなくてもそれが自分であり、結果に一喜一憂しない人だからです。
むしろ過程に対して自分に要求する傾向があり、自分がやると決めたことに対して過程を重視する人です。
そういう人は自ずと結果が伴っていますし、そもそも結果が出るまで自分を鼓舞して行動し続けられます。
まとめ:折衝能力を身につけて自信を持って転職活動
そういう私も元々はデキない方の人間だったのでよくわかります。
意思は弱く、周りに振り回されて、ストレスもすごくて何度も逃げたくなりました。
しかし、ある時から「自分のために、自分がなんとかしてやる」と思い始めて変わりました。
そのきっかけが自分を受け入れるようになったことでした。
どんな自分であっても、理想とはかけ離れていて否定したくなる自分であっても、それが自分自身であり現実そのものであると。
泣き言、言い訳ばかり言っていることに気づき、自分に嘘をついていることに気がつかされた時から、自分のために生きようと思いました。
そう決めると、他人の言っていることの大半がどうでもよくなり、本当に大事なこと、優先すべきことがわかるようになりました。
いわば状況に流されず本質を見極める力と言いましょうか、そういうものを身につけるきっかけになったのです。
そのきっかけで結婚し、キャリアアップのために転職しようと考え、得意分野である英語を生かして年収を上げるため、TOEICを勉強しました。
2ヶ月の勉強でスコアを250アップの870まで引き上げ、転職活動では外資系メーカーの内定を獲得しました。
仕事を選ぶ基準も不純だった20代の自分とは異なり、より高い年収が期待でき、家族との時間も確保できそうで、安定した仕事です。
「他人からよく思われたい」というどうでも良い期待を捨てられ、「自分が本当に手にしたいものは何か」を考え抜いて優先度を考え直すことができたからこその結果でした。
全ては、良いも悪いもない、ありのままの自分を大事にすることができたからこそです。
そして私は自分のために一所懸命仕事の勉強をし、家族のことも考えて行動し、自分の求める幸せのために頑張ることを決めています。
今の仕事や自分に対して不満を抱えている人に少しでも参考になれば幸いです。