転職したいと思ってこの記事にたどり着いた思います。
初めての転職で何から手をつけたら良いか分からない方はもちろん、2回目以降でもきっと役立つと思います。
なぜなら、転職活動を通して人生そのものを考えるきっかけになるからです。
転職の目的
いきなり求人を探すのではなく、なぜ転職をするのか?理由と目的を深く考えないとラチがあきません。
転職って人生そのものと直結することなので、そんなに簡単に答えが出るものじゃないです。
例えば私で言うと、30代に入り、結婚した、子どもが欲しいーそういう生活の前提があります。
じゃあ仕事は?って考えた時に、家族との時間を確保する、ゆとりある生活のための収入を確保するー
生活を充実させるための手段として仕事を考えた時に、転職の目的や理由が初めてわかります。
20代の独身の時は生活と仕事は全く別物としていましたが、今はもう生活より仕事が優先されることは考えません。
人それぞれ考え方が違うのですが、そこをまずはしっかり考えてから転職活動に取り掛かりましょう。
価値観とも言えますが、自分の価値観に合う業界・職場を選ばないと、運よく内定もらえて転職できたとして、価値観に合わない環境であればミスマッチが起こってしまいます。
そうなると雇う側も雇われる側もどちらも良いことはないですから。
そして転職活動をしていくうちに必ず1回はブレるから、戻れる場所としても最初に考えておいた方がいいんです。
そして一度考えたものを何度も修正して本質により近づいていけば良いです。
「なぜ私は転職しようとしているのか、何のために?」これをしっかり考える事をお勧めしたいです。
転職の必要性
次に、本当に転職する必要があるのかを考えた方がいいです。
今の職場で自分の望みが叶うなら、転職するより労力は小さいからです。部署移動する事で望みが叶うならその方が楽ですから。
もしくは収入アップなら、現職をしながら副業で少しでも稼ぎの上積みを狙うのもありです。思わぬ才能発見につながるかも知れません。
繰り返しになりますが、転職はあくまで手段の一つです。
自分の価値観、望みを叶えるための手段の一つとして転職を考えておいてください。
転職は決して楽なことではありません。新しい職場や仕事に慣れるにはかなりストレスがかかります。
望みを叶える方法をいろいろ並べてみて、それでもやっぱり転職がいいとなれば、やればいいと思います。
なるべく同じ業界・業種で考える
今の部署、別の部署、副業でも望みが叶いそうにない場合に考える転職では、まず同じ業界か業種で考えた方がいいです。
なぜなら転職は「即戦力」を求められるからです。
未経験での採用を狙うのは、それまでの自分のキャリアを自ら捨てるリスキーな行為です。
いわば、自分の市場価値を自分で下げにいっているようなものです。年収アップどころかダウンになる恐れもあります。
雇う側の立場にたてば、経験者と未経験者では、経験者に魅力を感じるのは当然です。
経験者にはより高い年収を提示してでも来て欲しいし、未経験者にはそこまで年収を提示しなくても「来たいなら来ていいよ」という力関係が働きます。
「キャリアチェンジ」と「ジョブチェンジ」は全く別物
キャリアチェンジは、一直線上にあるキャリアを登っていくもの、転職しながら上り詰めていく一貫性のあるものですが、
ジョブチェンジは、職業自体を変えるので、キャリアが歪でストレートじゃなく、客観的には一貫性がなくブレている印象を持たれがちです。
なので、例えば職種を変える際には、同じ業界だけど商売相手としてよく知っている業種に挑戦するとか、
あるいは同じ営業職だけど違う業界に挑戦するとか。
何かしら自分の経験が活かせて、転職後もすぐにキャッチアップして早く戦力になれるものを選ばないと、書類面接の時点で箸にも棒にもかからない事が目に見えています。
それぐらい職務経歴を活かすということは重要なのです。
応募書類を用意する
自分の望みがわかり、自分の経験を生かした業種・職種の範囲がわかれば、求人に応募するための書類を用意する必要があります。
履歴書と職務経歴書です。
特に職務経歴書ですが、大事なのは書類を見ただけで「ちょっと話し聞いてみようかな」と企業の採用担当者に思わせるかどうかです。
嘘を書くのはご法度ですが、かといって事実を淡々と陳述するだけでは目に留まりません。
自分の経歴をいかに魅力的に見せるか、「コイツはできそうだ、戦力になれそうだ」と思わせるかの戦いです。
たくさんある応募書類の中から、キラリと光るものをアピールできなければ、100社に応募しても意味がないです。
とは言え、いきなり魅力的な経歴を書こうと思っても無理です。
まずは淡々と自分の仕事の経歴を棚卸ししてみて、応募しようとする業界・業種が求めているだろう人物像を分析し、それに合う人物だという事を書類でさりげなくアピールする。
そういう事が書類選考の時点では求められます。
エージェントを利用する
書類作成に前後して、エージェントを使用することをお勧めします。
転職サイトなどのサービスも利用されても良いですが、エージェントの利点としては、非公開求人を扱っていること、公開求人であっても企業と転職者の間に立って、推薦状などを使って転職者をより魅力的にアピールしてくれるからです。
そして転職エージェントは複数利用されることを強くお勧めします。
なぜなら担当者によっても当たり外れがあり、会社によっても当たり外れがあります。
私の場合、転職歴にアルバイトの期間があり、そのまま記載した1社目として利用した会社からの書類通過率が悪かったのですが、2社目のエージェントはアルバイト期間を口頭にて説明し、あえて書類には書かない戦略を取り、書類通過率が劇的に改善されました。
そして結果的に、2社目のエージェント経由で応募した外資系メーカーから内定をいただきました。
同じ経歴であっても伝え方によって見え方は全然違います。
書類の書き方もエージェントはプロなので、アドバイスがいただける点でもオススメです。
その点をよく理解してくださった2社目の担当者の方には本当に感謝していますし、よく仕事のできる方なのだなとしみじみ感じました。仕事のデキる人に当たるまでガチャを引き続けましょう。
応募→面接を受ける
ここまで来てようやく面接を受ける事ができます。
なので転職活動だけでもいかに大変なのかが分かると思います。
まして転職後に新しい環境と仕事に慣れる事を考えたら…転職せずに望みを叶えられたら楽でしょ?
それでもなお転職がしたいという方は、面接対策が必要です。
採用面接は準備で9割決まります。
まず書類を通過しているわけですから、書類に書かれていることと大きく違うと評価のしようがないわけです。
「ウチで活躍してくれるかも」と何かしら書類を見て期待してくれた採用担当者に対し、その期待を確信に変えるのが面接です。
ここでも大事なのが、そのポジションで求められる人物像はどんな人かを想像し尽くし、それに相応しいのは自分だとアピールする事です。
相手の事をよく知らず、一方的に「私はこんな人間だ」とアピールされて欲しい企業はいません。
相手の事を求人票やHPなど使える手段を知り尽くして、どんな人がお好みかを想像して、その情報を出していきながらマッチング度を確かめていく、そんな作業です。
練習の面接、本番の面接
面接は1社目、2社目は受からないと思ってください。
必ず緊張するし、焦って自分のペースが掴めず上手くディスカッションできないです。
だから1社目2社目は練習と思って楽に臨みましょう。
面接そのものに慣れてきてからが本番です。
採用面接で無駄な質問は一つもありません。
私の経験ですが「好きな映画は?」と聞かれた時に、面接後半で気が抜けてしまったので、何も考えずに「フォレスト・ガンプです」と答えてしまいました。
ですが先方は好きな映画のタイトルを知りたいのではないです。
その映画がなぜ好きなのか、そこから見える応募者の人物像や価値観と、自社の社風や求める人物像と合うかどうかを判断しているのです。
なので無駄に出来る質問は一つもなく、逆にいうと全て自分を魅力的にアピール出来るチャンスです。
そう考えると、面接も準備もそれほど苦ではなく、むしろ楽しむ余裕が出るのではないでしょうか?
面接の事前準備
繰り返しになりますが、面接は準備が9割です。
事前に準備できるよう、エージェントも想定質問を用意してくれたりします。
面接での質問は「汎用性のある質問」と「専門的な質問」に分けられます。
汎用性のある質問とは、どんな企業でも聞かれるであろう質問の事で、
例えば、自己紹介(自己PR)、転職理由、成功体験、失敗体験など。
専門的な質問とは、志望理由、入社してやりたい事、5年後のキャリアプランなどです。その企業固有の質問です。
2種類の質問が絡み合って質問されるので複雑に感じるかもしれませんが、話に一貫したストーリーを持たせれば難しいことはありません。
「私はこれまでの仕事でこういう経験をしてきて、この能力には自信がある。今回、◯◯をきっかけに転職を考えるようになった。これまでの経験・能力を生かし、さらにキャリアアップを図るために、御社を志望した。御社の△△というところに魅力を感じている。入社できたらこういうことに挑戦したい。そして5年後には□□にチャレンジし、御社にさらに貢献し長期的なキャリアを形成したい」
みたいな感じです。自然なストーリーを自分の中に持つ事で軸ができます。
そうなればイレギュラーな質問が飛んできてもブレにくいですし、相手にとってもこの人はこういう人という事で捉えやすいです。
個人的には予測不能な人も好きですが、一緒に働く人であればわかりやすい人の方が好きです。笑
面接の心構え
面接を受ける前には私も必ず緊張しますし、志望度が高ければ高いほど良く思われたい気持ちが前に出て焦るものです。
でも焦って地に足がついていない面接は必ず良い事にはなりません。
大事なのは余裕です。相手の質問を正確に聞けて、瞬時に魅力的な回答を引っ張り出すには、心の中に余裕がないとできません。
そのために私は、面接の時には「こんな機会は一生ないから、勉強させてもらおう、楽しもう」と考えるようにしています。
そもそも20代や30代のペーペーが部長や経営者クラスと面と向かって喋る機会なんて、面接くらいしかないですから。
忙しい時間を割いて自分の話を聞いてくれるんです。しかも社会人として何枚も上手の相手が、です。
「俺の話を聞いてくれ!」と若造が意気込んで来られても、跳ね返してやりたくなります。笑
「社長さんが時間を割いて僕と話してくれるんだ、ありがたい!」くらいの謙虚な気持ちでいれば、変に色気を出そうとせず気持ちに余裕も出ますし、そういう謙虚な気持ちは案外伝わるものです。
これは実際に私が3社から内定をいただいた面接の心構えです。
まとめ
テクニック的なところはエージェントさんや他の記事に譲るとして、今回はより根本的な部分にフォーカスして書きました。
繰り返しになりますが、転職は最後の方の手段です。
まずは自分の望みを今の状況で叶える事ができないか検討した上で、それでもという場合に取る手段であると理解してください。
またジョブチェンジは本当に最後の手段です。かなりリスクが伴います。
また、いざ転職活動に踏み切っても、価値観に何度も戻り確認したり修正したり、書類も面接も何度も修正をしていくものです。
そして大事なのは、転職したらそこがスタート地点であるという事です。
そこから自分の頑張り次第で望みを叶えられるかどうかが決まります。待っていても誰も願いを叶えてくれることはあり得ません。
転職で心機一転、過去の自分を捨て、まるっきり違う人格になるくらいがむしゃらに働いてみても良いかもしれません。
将来に悩んでいる人に少しでもこの記事が役立てば嬉しいです。